「松下さん」城下町

西三荘駅かいわい 門真市・守口市

2008年10月12日付「朝日新聞」

        週間まちぶら第170号より


 京阪西三荘駅といえば「松下さんのおひざ元」。創業90年を迎え、1日に松下電器産業から社名変更した「パナソニック」が本社を構える。


 「経営の神様」と称された故・松下幸之助氏が大阪市内からここに本社を移したのは1933年。北東の鬼門にあたり、幸之助氏も移転をためらったが、「日本の地形はどこも鬼門ばかりだ」と思い直して決断したという。田園風景に巨大工場を建設し、町工場から世界企業へと育っていった。社名変更で「松下」の看板を外して「ナショナル」ブランドも幕を閉じるが、幸之助氏の経営理念は守り続けるという。

歴史館には三種の神器
 「企業は社会の公器」と説き続け、89年に94歳で亡くなったその足跡と教えは、敷地内にあり、「松下電器歴史館」から衣替えした「パナソニックミュージアム 松下幸之助歴史館」で触れることができる。「二股ソケット」も「三種の神器」も実物が展示され、「昭和」を懐かしめるのも楽しい。


 ちなみに、変わった駅名の「西三荘」。現荏は地中化され、駅近くを流
れる農業用の「西三荘水路」に由来するが、門真市史によると、水路を利用していた3村のことで、市内を流れる古川沿いの「東三荘」に対して「西三荘」とされたという。 (三島庸孝)

 

 

   

わが町にも歴史あり・知られざる大阪 西三荘 門真市・守口市 2010年4月15日付「毎日新聞」より

門真市 古川橋駅かいわい 幣原元首相ゆかりの地 2006年1月16日付「朝日新聞」 週間まちぶら第69号より