門真市の西端に近い大字門真1048番地の西三荘遺跡で、平成元年(1989)3月に縄文土器片が2点発掘されました。 縄文土器はいずれも縄文時代後期(約3500年前)のもので、市内で初めての出土です。 この土器がつかわれていた頃の大阪には「河内湾」があり、門真市域は水域と考えられていました。 しかしこの土器の出土により、すでに一部に期節的な陸地が現われており、縄文人が貝や魚、水鳥などを求めて、この地を訪れていたと考えられます。 縄文人の生活の跡は今後の調査をまたなければなりませんが、現在のところ、ここが門真の歴史の出発点となっています。
1957(昭和32)年4月12日生まれ、滋賀県彦根市出身、奈良大学文学部史学科考古学専攻卒業、大阪府教育委員会、東大阪市文化財協会を経て、昭和60年より現職。(うじはら やすひろ)
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