埼玉県西部の富士見市(13万3千人)、上福岡市(5万5千人)、大井町(4万7千人)、三芳町(3万6千人)の2市2町の合併問題では同時に10月26日住民投票を実施。三芳町では「反対」が57%、大井町(投票率は成立要件50%に達せず)でも同53%となり、11月10日に開催された合併協議会で協議会の解散を全会一致で決定しました。
同協議会は、「県内初の住民発議による法定協議会」として、2000年4月に発足しました。しかし、「住民発議」といっても、中心は青年会議所など一部団体が推進。協議会の構成員も、多くは推進派委員で組織。新市建設計画に、まちこわしの「東西横断道路」などが盛り込まれ、開発推進のねらいが明らかになりました。また、合併を前提に、住民投票の前に新市名を決めるなど、行政主導に住民から厳しい批判があがっていました。
このような住民不在の合併に対して、「合併に反対する富士見市民協議会」「合併を考えるかみふくおかの会」「大井町合併問題懇談会」「おしつけ合併に反対する三芳町民の会」が結成されました。
4つの住民団体は「おしつけ合併に反対する2市2町共同デスク」をつくり、ビラやシンポジウムなどで、住民の情報提供に努め、役所が遠くなることや各市町独自施策の後退の合併の本質を知らせました。