合併特例法で財政上の優遇措置が受けられる申請期限の来年３月が迫り、各地で市町村合併が進められている中、合併の是非を問う住民投票で反対票が多数を占めるケースが相次いでいる。大
阪府南部では２２日、二つの合併の枠組みをめぐって５市町で投票が実施されたが、４市町で反対が賛成を大きく上回っ た。
合併を財政難打開の切り札にしたい行政側の思惑が、住民側に拒否された形で、投票を実施した
自治体関係者からは「住民投票をすれば合併はつ ぶれる」との嘆きも聞かれる。
関西国際空港のおひざ元である泉佐野、泉南、 阪南の三市と田尻、岬の二町は昨年１１月、「泉州南合併協議会」を設立。来年９月の合併実現を目標に新市名も「南泉州市」と決まっていた。
合併には、泉佐野、泉南の二市と田尻町ではぼ三等分されている関空島関連の税収を一元化するとともに、「関空特需のあてが外れ、約千四百億円の借金を抱える泉佐野市を〝救済〟するもくろみがあった。岬町も財政事情が苦しい。
「合併推進」の立場の泉佐野市を除く２市２町 で投票が行われた結果、岬町を除く２市１町で反 対が賛成を上回った。泉南市と阪南市の反対票は
それぞれ賛成票の約３倍、田尻町の反対票は賛
成票の約８倍に達した。
田尻町は財政事情が比較的良好とされ、合併に よって住民サービスが低下することから、この結果は予想されたが、「泉南、阪南両市でこれほど反対票が多いとは。拮抗すると思っていたのに」
と泉南市幹部は驚きを隠せない。
財政非常事態を宣言する泉佐野市は、公共施設の休日を増やすなど財政危機のしわ寄せが住民サービスに及んでおり、同市を敬遠したいという住民の意向が投票結果に如実に表れた。
「結局、住民には目先のことしか見えていないのかも。単独で十年、二十年先も大丈夫だとはいえないのに」と幹部は肩を落とす。
一方、岸和田市への編入合併を問う住民投票を実施した忠岡町でも、反対票が賛成票の倍以上に。こちらも行政主導で財政難を理由に合併を推進しようとしたが、反対派の住民団体は「合併すれば行故に声が届かなくなる」と訴えていた。
社団法人国民行革会議では「すんなりといく合併はすでに終わり、残ったのは財政が厳しい自治体が多い。合併がいいのかどうか、行政が住民に
説明できていないのではないか」とみている。
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合併トピックス
「南泉州市」に反対 忠岡町も反対
８月２３日付「毎日新聞」
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合併トピックス
忠岡町、投票成立要件５０％を越え成立
８月２２日、大阪府南部２地域の合併の是非を問う住民投票
市民の声は合併NO！
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８月２２日、大阪府南部２地域の合併の是非を問う住民投票
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■ 合併トピックス
合併問う２住民投票告示
泉南、阪南、田尻、岬ー「南泉州市」どう判断
忠岡-「冷静な判断を」
守口、門真は来月１２日告示
2004年８月１８日付「読売新聞」より
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■ 合併トピックス
「南泉州市」是非問う 泉南市など２２日投開票
合併の住民投票告示
2004年８月１４日付「朝日新聞」夕刊より
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■ 合併トピックス
賛否巡り公開討論
忠岡町４５０人が熱弁に聞き入る
2004年８月１３日付「毎日 新聞」より
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■ 合併トピックス
忠岡町 合併住民投票へ 町長「反対多数なら辞職」
2004年７月３日付「朝日新聞」より
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合併トピックス
「住民投票条例制定を」きょうから署名活動
忠岡のグループ
2004年４月６日付「読売新聞」より
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