「一方的に派遣解除」

大阪の女性 タイガー魔法瓶を提訴

   2007年2月26日付「朝日新聞」夕刊より

  
 タイガー魔法瓶(本社 ・大阪府門真市)で5年以上働いた大阪府内の元派遣社員の女性(30)が26日、「請負契約を装った雇用形態を労働局に申告した直後、一方的に派遣契約を解除されて精神的苦痛を受けた」などとして、タイガー魔法瓶を相手に直接雇用の確認と慰謝料300万円の支払いなどを求める訴訟を大阪地裁に起こした。


 訴状によると、女性は01年9月に人材派遣会社(門真市)と雇用契約を締結。同社と請負(業務委託)契約を結んでいたタイガー魔法瓶に派遣
されたが、実際はタイガー魔法瓶社員の指示に従って新製品の開発補助などの業務に従事した。

 女性は昨年11月、派遣から1年以上たっても直接雇用されないとして、大阪労働局に是正勧告を求めて申告。この直後、タイガー魔法瓶は女性の派遣契約を解除した。


 女性側は、大阪労働局がタイガー魔法瓶と人材
派遣会社の労働者派遣法違反を認定し、是正を指導したにもかかわらず一方的に派遣契約を解除したと指摘。「派遣可能期間を超えて『偽装請負』の形で働かせられたうえ、労働局への申告後に就労を拒否されたことで多大な精神的苦痛を受けた」と主張している。


 提訴後、記者会見した女性は「突然、契約解除を告げられ、私物もロッカーに入ったまま、会社への立ち入りを拒まれるなどの屈辱的な扱いを受けた。人間的に許されない行為だ」と話した。


タイガー魔法瓶広報室の話 訴状を見ていないのでコメントできない。

 

「タイガー魔法瓶で働いていた派遣労働者をすくう会」 結成総会      2007年11月30日(金)