おん祭りでレンコン奉納

 伝承残る産地門真市の有志

      神饌に行事参加へ

    御用提灯の恩返しに

  

   2006年11月10日付「奈良新聞」より

 
 奈良市の春日大社で12月に営まれる春日若宮おん祭で、大阪府門真市の有志がレンコンの奉納行列を行う。かつての同市は全図有数のレンコン産地。江戸時代の生産農家が石灯籠(どうろう)を奉納し、授かった御用提灯で安全に行商でとの言い伝えが残る。おん祭りの神饌
(しんせん)に、在来の細いレンコン(地パス)が必要と聞いた農家が「恩返しになれば」と奉納を申し出た。


 江戸時代、大阪の商人は 「商売に穴が開く」とレン コンを好まず、奈良などの近隣地域に売り歩いていたという。盗賊に襲われるこ ともあり、春日大社の御用提灯を授与してもらおう と、お金を出し合って二墓の灯龍を奉納した。

 「元治2(1865)年4月吉日」「河州蓮屋中」などと刻んだ石灯龍が今も参道に残り、門真市のレンコン農家、中西正憲さん(49)が一昨年に参拝した際、地バスが入手できなくなっていると神職に聞いた.


 おん祭では、17日の御旅所(おたびしょ)祭で五穀などの古式神
を奉納。レンコンは矢羽の形に切って井桁(いげた)に積むが、
一辺約十aと小さく、一般に出回っている太いレンコンでは加工が難しい。在来の細いレンコンは、高級料亭用の「幻のレンコン」という。


 十二月十日の当日はレンコン農家や市民有志ら約二十人が参加。御用提灯を先頭に、白丁(はくちょう)などの古式衣装で参道を行列する.途中石灯龍に火を入れ、若宮神社前で奉納の儀式が営まれる。


 来年以降も毎年奉納を続けることにしており、中西さんは「先人の苦労をきちんと後世に伝え、石灯髄にまつわる伝承も多くの人に知ってほしい」と話している。

河内蓮根で恩返し  門真の農家ら奉納行列 奈良・春日大社 行商の道中守った御用提灯 2006年12月12日付「産経新聞」より       

春日若宮おん祭 河内蓮根奉納時代行列 行進案内図
    

  

門真れんこんC 紅白の「蓮根餅」素朴な味 2006年11月29日付「朝日新聞」より


 

門真れんこんB イベントで特産品PR 2006年11月22日付「朝日新聞」より


門真れんこんA 粘土質の土 収穫は重労働 2006年11月15日付「朝日新聞」より


門真れんこん@  モチ.モチした独特の食感 2006年11月8日付「朝日新聞」より