自治体財政健全化法 総務省が破綻基準

 公債費率35%で再生団体へ
   25%で早期健全化団体

   2007年11月14日付「毎日新聞」より

 総務省は13日、自治体財政健全化法に基づいて08年度決算から適用する新たな財政破綻(はたん)の判断基準を固めた。判断の指標となる数字のうち、実質公債費比率(自治体収入に占める借金返済額の割合)について、財政状況が危機的状況に陥り、総務省の管理下に入る「財政再生団体」は35%以上、財政悪化が比較的軽度だが黄信号である「早期健全化団体」は25%以上と決めた。

 健全化法は財政破綻自治体が出るのを未然に防ぐ目的で今年6月に成立。北海道夕張市のような現行の「財政再建団体」に代わり、財政再生団体、早期健全化団体の2段階に分けて再建する。

 財政再生団体は(1)実質公債費比率(2)実質赤字比率(一般会計に占める赤字割合)(3)連結実質赤字比率(水道や国民健康保険事業など全会計を合わせた赤字割合)(4)将来負担比率−−の4指標のうち、将来負担比率を除く3指標の一つでも基準を上回れば指定され、自治体の自由裁量で財政運営ができなくなる。

 実質公債費比率のほかは、実質赤字比率は財政再建団体の基準と同じ都道府県5%以上、市町村20%以上とする方針。連結実質赤字比率は都道府県10%以上、市町村35%以上とする方向で調整している。財政再生団体は国や都道府県の監督下で財政再生計画を策定、赤字の早期返済を進める。

 一方、早期健全化団体は、4指標それぞれに設ける基準を一つでも超えれば指定される。実質公債費比率のほかは、実質赤字比率は現行の起債許可制限に準じた2・5〜10%以上の範囲で設定する見通しだ。

 財政再生団体には夕張市のほか、北海道歌志内市、長野県王滝村などが該当する見通し。同省は実質公債費比率以外の3指標についても年内に最終決定する。【七井辰男】

財政健全化法を考える

 

小規模市町村の財政健全化計画 赤字10%で策定義務へ 総務省方針 2007年11月13日付「朝日新聞」より

 

164市町村 連結赤字  財政健全化法成立 新指標 2007年6月16日付「朝日新聞」より

自治労連が財政財政健全化法のパンフレットを発行


ノーモア「夕張」 財政健全化法成立 2007年6月16日付「朝日新聞」よりA

 

「うちは大丈夫?」公表データ分析 市民に広がる監視の目  2007年6月16日付「朝日新聞」よりB

「門真市 連結赤字収支比率が 14.6% 26位」を考える